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霊障・その1

大学時代の友人で、いつも“右半身”ばかり大怪我を負っている人がいました。
自転車で転んだり、事故に遭ったり…怪我するのは必ず右半身。
原因は…やはり“ヤツ”なのでしょうか。


その友人・T、他数名とラウンジで談笑していた所、私の霊感の話になりました。

え??山猫見えるのか??
だったら俺のも見てみてよ。何かヤバイような気がするんだよな…。


と言われ…見てやる流れになりました。
今となっては、激しく後悔しておりますが…。
気を集中させ、彼の背後にいる、“何か”を感じ取ろうとしました。


…ん??赤ん坊??
後ろにいるのか…??
いや、コレは違う…。





赤ん坊が、肩から生えてる…。





急に押し寄せる嘔吐感。それと必死で戦いながら、更によく見てみました。
それは、後ろに立つでもなく、脇に立つでもなく…
下半身は友人の右肩の中に埋まっているのです。
上半身だけが肩から生えていて、こっちを向いていたのですから…。
その上半身だけの赤ん坊が、物凄く嫌な気を発していたのです。
全てへと向けられる、やり場の無い怒り、そして寂しさを…。


これ…何なの??あんた、身に覚えは…??

俺は間違いはしてねぇぞ…??
いや、待てよ…もしかして…


そう言って、彼は自分の身の上を淡々と話し始めました。


彼は一人っ子…の筈でした。
しかし、本当は上にもう1人いた筈。
彼のお母さんは、彼が生まれる前に1人流産していたそうです。
生まれる事も出来ずに消えた命。
その小さな命が、“生まれる事の出来た”彼に対して妬みを持ったとしても…不自然な話ではありません。


残念ながら、私1人では追い払う事が出来ませんでした。
それ位強烈な邪気。
彼には“お祓い”を勧めておいたけど…卒業までずっと背負っていました。
卒業してから会っていないし、連絡も途絶えた彼。
今は、どうしているのでしょうか…。

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