深夜でしたので流れも順調…と言っても、普段から滅多に渋滞なんかしないような所はありますが…。
深夜である事もあり、車の通行も殆ど無い県道を、快適なスピードで自宅へと車を走らせる私。
ふと対向車線に目を遣ると、輪郭のはっきりしない男性が、海の方向を向いて立っておりました。
県道の脇には柵があり、そのすぐ目と鼻の先は、深い港になっています。
やはり、佇まいが人間ではない事に気付くのには、そう時間は掛かりませんでした。
あぁ、立ってるなぁ…。
位にしか考えてませんでした。最初は。
しかし、近付くに連れ、その男性の体勢が不自然である事に気付いたのです。
その腰の突き出し具合…
手の置いてある位置…
膝の折り曲げ具合…
まさか…とは思うけど…
立ちションしとるやんけ!!
いや、別に立ってるだけだったらいいのです。立ってるだけなら。
何でスタンディングオベーション(略して立ちション)姿で佇んでいるのか。
全く以って理解に苦しむその御姿。
彼はあのまま海に落ちるとかして亡くなったのでしょうか…。
だとしたら、めっちゃ情けない最期ですな。親戚筋とかに別の意味で泣かれるよな…。
しかも、死んでまで笑い者にされてるし。
仕事だったり、プライベートだったりでその道はよく通るのですが…
彼、立ってる時と立ってない時があります。
立ってる時は当然、例の格好で…。
…随分長げぇ便所だな、オイ…。
どうやらあのポイントは彼の厠みたいです。
男性諸君。夜中の立ちションには注意しましょう。