その子も霊感が強いらしく、過去に色々経験してきたとの事。
霊感のある者同士、お互いの苦労がよく分かるので
“色々大変だよね〜…。”
なんて話をしていた最中に語ってもらった出来事です。
その子は、1度だけ命の危険を感じた出来事があったそうです。
その頃、彼女は毎晩、妙な悪夢に悩まされていました。
その内容は、
暗闇から、男が斧を振り回してこっちに向かって走ってくる
というモノだったそうです。
大抵に於いて、追いつかれる前に嫌なを汗びっしょりかいて目を覚ましていたそうです。
しかし気になる事は、日が経つにつれて、その目覚めるポイントが遅くなってくる事。
要は、目覚める直前の男の位置が、どんどん自分に近くなって来ている事でした。
彼女はだんだん、夜眠る事が恐怖になってきたそうです。
しかし、やはり人間は眠らないと身体を壊してしまいますから…仕方なく眠る。
そんな毎日だったそうです。
ある日の晩、とうとう夢の中の男に追いつかれてしまいました。
夢の中でその男は、こっちに向かって斧を振り上げました。
…やられてしまう!!!
男が斧を振り下ろした瞬間、彼女は飛び起きました。
それこそベッドから“がばっ!!!”と起き上がったそうです。
心臓の鼓動はまだ早く脈を打っています。
恐怖心に耐えながらもどうにか心を落ち着けて、ふと枕元を見た時、彼女は戦慄しました。
枕元に、何気に転がしておいたボールペンが、
まるで刃物で叩き割られたように真っ二つに折れていたのです…。