Top  About  BBS  Diary  3 1/2  Texts  Mobile  Links

膝枕

運転免許を取ったばかりの私は嬉しくて、毎日車を乗り回してました。
(元々駆動系大好きだった結果、ですね。)
バイトがあった日でも、その後みんな乗せてドライブ行ったりしてました。
今回は、そんな時に起きたお話です。


その夜は、バイト連中と車で遊びに行ってました。

ちょっとドライブ〜♪海見に行こう!!

ってな話で、鎌倉に行く事になりました。


横浜と鎌倉の境目には“朝比奈峠”という峠があります。
ここは急なカーブの連続。深夜になるといわゆる【走り屋】が出没する峠です。
途中には【K霊園】という、大きな霊園があります。


その日が私は“朝比奈デビュー”でした。
カーブの次がまたカーブ。初心者マークは必死で運転しています。
そう、車内に気を遣る余裕なんて無い程に…。


助手席に乗っていた我が親友・S嬢が突然、ポツリと呟きました。

何か…足だけ寒い…。

と。
確かに季節は冬、そして私は暑がりだけど(確かに、冬でも窓全開で走ってたりしてた)でも、寒がりのS嬢の為にヒーターはガンガン、当然窓なんて開けてません。


その言葉にふと我に返り、車内に気を遣ると…確かに、いてはいけない者の気配を感じます。
そして、その瘴気は明らかに私達の足元から登ってくるのです。
落ち着いてふと、自分の足元を見ると…




顔…??いや、頭…?!!




運転に集中しまくってて、お恥ずかしながら全然気付きませんでした。
私の膝の上に頭を乗せて、体は助手席のS嬢の膝に乗せて…
要は、運転席と助手席にまたがって横になってる人がいるのです。
あたかも、それが当然のように…。


しかし、慣れとは恐ろしいもので…
一番最初に来た考えは、

若い小娘2人に膝枕かい!!図々しいやっちゃなぁぁ!!!

K 霊園のちょっと手前辺りから乗り込み、そのまま“タクシー代わり”として使われていたみたいです。


気配からして、そう遠くまでは行けない様子。
放っておいたら、鎌倉市街辺りで完全に消え去りました。
それからは何事もなく、快適な夜のドライブがゆっくり楽しめました。


結構、タクシー代わりに使われる事って多いです。
アナタの車のカーステレオが急に狂い出したりした時は…使われてるかも知れませんね。

Back   "Feared" Top  Next

Top  About  BBS  Diary  3 1/2  Texts  Mobile  Links