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餓鬼

中学時代、霊感に目覚めたばかりの頃のお話です。
ある日、友達が学校に1枚の写真を持ってきました。

どうも気味が悪くて持っていられない。ちょっと見てもらえないかな??

と、いう事で私の元にやってきたのです。


その写真は、鎌倉の某神社で撮った写真でした。
大きな鳥居の下に友達が数名、散らばって写っているのですが…
どう考えても顔の数が多いのです。
いや、鳥居の下だけにしか友達は写っておらず(かなり遠い所から写したのでしょう。友達の姿は米粒より小さかった位のものでした。)、それ以外の、周囲の森の中や鳥居の奥から、刺す様な視線を感じるのです。


よくよく見てみると…
皆さん、【餓鬼】ってご存知ですか??
飢餓によって生まれた鬼の総称です。
あんな感じの、頬骨がこけた顔がいっぱい浮かんでいるのです。


…これ、やばいよ。とりあえず私が預かるよ。

私はそれを白い紙で包み、梵字で封印して預かりました。
午前中の中休みの出来事。


預かった時から、何かだるさは感じてたけど、気にしないように、なるべく考えないようにしてました。
それが気にせずにいられなくなったのはお昼休み辺りから。


確たる証拠は無いけれど、私には原因がはっきり分かっていました。

あの写真に写り込んでいるのが、私に憑いて来てるんだ…。
しかもさっきは1人だったのに…今、何人後ろにいるんだ??


時間を追う毎に、後ろに立つ“餓鬼”がだんだん増えてきてるのです。
放課後の頃には、すでに12〜3人立ってたのではないでしょうか…。


放課後、クラスメイトの1人、見える友人が傍に寄ってきて一言…

気付いてるでしょ…??にたにた笑ってるよ…後ろのヤツ。


帰り道でもずっと同じ様に憑いて来てる…。
家に帰った私は、持てる余りの力と知識を出し切って、必死で除霊をしました。
その甲斐あってか、次の日の朝には皆消えてました。
あれだけ清清しい朝を迎える事が出来たのは、久し振りの事でした。


当時はまだまだ自分の力に慣れてなくて、どうすればいいかも分からず…ただ無我夢中でした。
今思えば、かなりケツの青い時代だったな…と。

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